皆さん、こんにちは!
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東京ラスク社員であり大の映画好きな私 Haruが、「おやつのお供に観たい映画」をご紹介していくこのブログ。
映画について語りつつ、ラスクに合う楽しみ方もちょっと添えて。
ぜひ、ラスクとお気に入り映画で心ほどける時間をお過ごしください。
第88回では、深い絆で結ばれた双子の男女を描いたクレイアニメ映画を紹介します。
チャーミングでユニークな造形が楽しいアニメーションですが、大人でもドキッとするような展開やブラックユーモアも満載。
CGやAIに頼らず手作業にこだわって、計13万5千ものカットをひとコマずつ撮影して作り上げたというのも驚きです。
第97回アカデミー賞の長編アニメーション映画賞にノミネートされました。
○かたつむりのメモワール(2024年製作)
スタッフ・キャスト
監督:アダム・エリオット
グレース役:サラ・スヌーク
ギルバート役:コディ・スミット=マクフィー
ピンキー役:ジャッキー・ウィーヴァー
~あらすじ~
1970年代、オーストラリア。グレース・パデル(声:サラ・スヌーク)は双子の弟ギルバート(声:コディ・スミット=マクフィー)と父パーシー(声:ドミニク・ピノン)の3人で慎ましくも幸せに暮らしていた。母親は出産と同時に亡くなり、病気がちで学校ではいじめっ子の標的にされるグレースだったが、いつも守ってくれる頼もしいギルバートと、愛情深くひょうきんな父が側にいてくれた。そんなある日、突然、父が睡眠時無呼吸症候群でこの世を去り、グレースとギルバートは別々の里親の元で暮らすことに。離れ離れになってしまったふたりは手紙で励まし合い、「いつか必ずまた会おう」と約束するが、グレースは寂しさのあまりカタツムリを集めることだけが心の拠り所となってゆく。孤独な日々を送るなか、ある時、陽気で変なことばかり言うピンキー(声:ジャッキー・ウィーヴァー)というお婆さんと出会うグレース。やがて、グレースとピンキーはいつしかかけがえのない友人になってゆく……。
引用:MOVIE WALKER PRESS(https://press.moviewalker.jp/mv87744/)
◆見どころポイント◆
①人生の切なさと可笑しさが同時に押し寄せる物語
この作品のいちばんの魅力は、人生のつらさや孤独を描きながらも、どこかユーモラスで温かな空気が流れているところです。
主人公グレースの人生は決して順風満帆ではありません。幼少期から家庭環境に恵まれず、大切な人との別れや孤独に直面してきました。
それでも彼女は、自分なりの小さな楽しみや思い出を大切にしながら生きていきます。
その象徴が「かたつむり」です。殻を背負いながらゆっくり進むかたつむりは、どこか不器用で孤独なグレース自身の姿にも重なります。
しかし同時に、どんな状況でも自分のペースで前に進んでいく強さも感じさせます。作品はその姿を、悲劇的にではなく、どこか愛おしく描きます。
また、人生の出来事の描き方がとてもユニークです。辛い体験であっても、ほんの少し笑えるようなユーモアが添えられているため、観ている側は重くなりすぎず、自然と物語に引き込まれていきます。
まるで誰かの思い出話を聞いているような感覚で、人生の光と影がじんわりと心に染み込んでくるのです。
観終わったあとには、「人生はつらいことも多いけれど、それだけではない」と感じさせてくれる、そんな不思議な余韻が残ります。
②ストップモーションならではの温もりある映像表現
本作を手がけたのは、『メアリー&マックス』でも知られるアニメーション作家
アダム・エリオット。
彼の作品の大きな特徴であるストップモーション・アニメーションが、今回も強い存在感を放っています。
ストップモーションは、人形やセットを少しずつ動かして撮影することで作られるアニメーションです。そのため、画面には独特の質感があります。
キャラクターの動きは完璧に滑らかというわけではありませんが、そのわずかなぎこちなさが逆に人間味を感じさせます。
グレースの部屋に並ぶ小物、古びた家具、街の風景など、細部まで丁寧に作り込まれているのも見どころです。画面の隅々まで物語が詰まっているようで、見れば見るほど新しい発見があります。
特にグレースが集めている「かたつむりの置物」は、可愛らしさと同時に彼女の孤独を象徴する存在として印象的に描かれています。
また、色使いもとても特徴的です。どこかくすんだ色調の中に、ふと温かな色が差し込む瞬間があり、それがキャラクターの感情とリンクしています。
まるで古いアルバムをめくっているような、懐かしくて少し切ない雰囲気が作品全体に漂っています。
このアナログな温もりが、物語の人間的なテーマとぴったり重なり、観る人の感情をゆっくりと動かしていきます。
③個性的で愛おしい登場人物たち
『かたつむりのメモワール』のもうひとつの魅力は、登場人物たちの強烈な個性です。
主人公グレースを取り巻く人々は、どこか変わり者だったり、少し不器用だったりします。しかし、その誰もが人間らしく、観ているうちに不思議と愛着が湧いてきます。
たとえば、グレースの人生に影響を与える人物たちは、決して完璧ではありません。時には身勝手だったり、奇妙な行動をとったりします。
それでも彼らにはそれぞれ事情や背景があり、ただの善人・悪人という単純な描き方にはなっていません。このリアルさが、作品に深みを与えています。
また、登場人物たちの関係性の変化も見どころです。最初は理解できなかった相手の気持ちが、時間が経つにつれて見えてくることがあります。
人生の中で人と人がどのように出会い、影響し合い、そして別れていくのか。その流れが、静かで丁寧な語り口で描かれていきます。
こうした人物たちとの関わりを通して、グレース自身も少しずつ変わっていきます。誰かと出会うことで人生の見え方が変わるーそんな当たり前だけれど大切なことを、この映画はさりげなく伝えてくれるのです。
まとめ
『かたつむりのメモワール』は、チャーミングなクレイアニメであることは間違いありません。しかし、それだけではないのです。
孤独や喪失、さらにはセクシュアルなことといった重いテーマを扱いながらも、ユーモアと温もりを忘れない独特な語り口が印象的です。
ゆっくりとしたテンポの中でビタースウィートな人生を見つめ直すような体験ができる作品です。
それでは、映画とともに 素敵なラスク時間を







