~セイント・フランシス~ 東京ラスク社員が紹介する おやつの時間におススメな映画 Vol.68

~セイント・フランシス~ 東京ラスク社員が紹介する おやつの時間におススメな映画 Vol.68

皆さん、こんにちは!
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東京ラスク社員であり大の映画好きな私 Haruが、「おやつのお供に観たい映画」をご紹介していくこのブログ。

映画について語りつつ、ラスクに合う楽しみ方もちょっと添えて。
ぜひ、ラスクとお気に入り映画で心ほどける時間をお過ごしください。



第68回では、人生に迷う独身女性が6歳の少女のナニーになり、自分を見つめ直す姿を ユーモアを交えて描いたヒューマンドラマを紹介します。

中絶といった難しいテーマにも新たな切り口で迫る脚本は、ユーモアや温かさだけでは括れない奥深さがあります。

主演を務めるケリー・オサリヴァンが脚本も兼任。彼女の演技は圧巻のすばらしさです。


○セイント・フランシス(2019年製作)



スタッフ・キャスト

監督:アレックス・トンプソン


ブリジット役:ケリー・オサリヴァン
フランシス役:ラモーナ・エディス・ウィリアムズ
マヤ役:チャリン・アルヴァレス

~あらすじ~
親友は結婚をして今では子どもの話に夢中。一方、うだつのあがらない日々に憂鬱感を抱える34歳独身のブリジット(ケリー・オサリヴァン)は、レストランの給仕として働いている。そんな彼女は、夏のナニー(子守り)の短期仕事を得るのに必死だった。自分では一生懸命生きているつもりだが、ことあるごとに周囲から歳相応の生活ができていない自分に向けられる同情的な視線が突き刺さる。ところが、ナニー先の6歳の少女フランシス(ラモーナ・エディス・ウィリアムズ)や、彼女の両親マヤ(チャリン・アルヴァレス)とアニー(リリー・モジェク)のレズビアンカップルとの出会いによって、ブリジットの人生に少しずつ変化の光が差してくる……。

引用:MOVIE WALKER PRESS(https://press.moviewalker.jp/mv77239/)



◆見どころポイント◆


①中絶も生理も、軽やかなユーモアで包む「リアルの描き方」

 この作品のいちばんの魅力は、タブー視されがちな女性の身体や選択を、説教臭くなく、むしろ笑いと温かさで受け止める視線です。

 ブリジットが中絶を選び、その後の心身の揺れ-体調の変化や気持ちの浮き沈み-を、暗く固定化するのではなく、日常に溶け込む出来事として捉え直していきます。

 生理や授乳、産後の悩みも、恥ずかしさより現実味を伴う「生活」そのものとして描かれ、見る側は肩の力をすっと抜けるはずです。

 フランシスと交わす機知に富んだ会話や、予想外の可笑しみのあるハプニングが、重いテーマを軽くしてしまうのではなく、むしろ正面から受け止めやすくしてくれる。

 脚本兼主演のケリー・オサリヴァンは、迷いと照れ、強さと弱さが同居したブリジットを自然体で体現。
 ちょっとした仕草、心から出る一言、沈黙までが人生の質感を持ちます。


②家族と母親のテーマを瑞々しく更新する、ステレオタイプ破壊の物語

 「母親はこうあるべき」「家族はこうでなくては」という型を、本作は静かに、しかし鮮やかに壊します。

 フランシスの両親である女性カップルの姿は、多様な家族像を押し広げるだけでなく、産後のメンタルや育児の負荷、パートナー間のコミュニケーションの難しさまで正直に映し出します。

 誰もが完璧ではないし、親になったからといって急に「理想の人」にはなれない。
 それでも手探りでつながり直す様子が瑞々しく、胸に残ります。

 ブリジットは母ではない立場から家族に関わり、支えたり、時に踏み込みすぎたりしながら、「外からの目」と「内側に入る責任」の線引きを学んでいく。
 その過程にユーモアが宿り、感動がにじみます。

 型を壊すことは、誰かを否定するためではなく、それぞれがそれぞれの幸せを模索する。

 スカッとするかっこよさ、ユーモア、温かい感動のバランスが見事で、家族の多様性に触れる作品としても、きっと新鮮な驚きがあります。


③比べるのをやめる-自分の誇りを見つける成長の手ざわり

 ブリジットは周りの「持っているもの」と自分の「持っていないもの」を見比べて、つい落ち込んでしまう。
仕事、恋、年齢、将来—視界に入る比較材料は多いほど苦しくなる。

 そんな彼女がフランシスと過ごすことで学ぶのは、他人の評価軸から降り、日々の小さな選択と関わりの中に、自分だけの誇りを見つけることです。

 フランシスはまっすぐで、時に手強い。
 機嫌が読めず振り回される日もあれば、思いがけない優しさや知恵に救われる瞬間もある。

 彼女と向き合う時間が、ブリジットの自己認識を優しく、しかし確実に更新していきます。

 うまくやることより、誠実にいること。
 完璧を目指すより、失敗を抱えたまま前へ進むこと。

 そうした実感が、観客にもまっすぐ移っていきます。



まとめ

 『セイント・フランシス』は、少女との交流を軸に、中絶、生理、産後といった「語られにくい現実」を、笑いと優しさで包みながらまっすぐに見つめる映画です。
 家族と母親を古い型から解放し、それぞれが自分の幸せを探す姿を肯定的に描く。
 その過程で、他人と比べず自分の誇りを育てる感覚が、自然と胸に灯ります。
 明るさに救われ、正直さに触れ、最後には少し背筋が伸びる。そんな体験をもたらしてくれる一本です。

 それでは、映画とともに 素敵なラスク時間を

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