~スティング~ 東京ラスク社員が紹介する おやつの時間におススメな映画 Vol.11

~スティング~ 東京ラスク社員が紹介する おやつの時間におススメな映画 Vol.11

皆さん、こんにちは!
いつも東京ラスクオンラインショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。

東京ラスク社員であり大の映画好きな私 Haruが、「おやつのお供に観たい映画」をご紹介していくこのブログ。

映画について語りつつ、ラスクに合う楽しみ方もちょっと添えて。
ぜひ、ラスクとお気に入り映画で心ほどける時間をお過ごしください。



第11回では、1973年に公開されたアメリカ映画で、詐欺師たちが巨大な犯罪組織に一世一代の“だまし合い”を仕掛ける犯罪ドラマを紹介します。緻密なプロットと巧妙なトリック、スタイリッシュな演出が高い評価を受け、アカデミー賞で作品賞をはじめ7部門を受賞しています。


○スティング(1973年製作)



スタッフ・キャスト

監督:ジョージ・ロイ・ヒル


ヘンリー役:ポール・ニューマン
ジョニー役:ロバート・レッドフォード
ドイル役:ロバート・ショウ

~あらすじ~
936年のシカゴ。フッカーとルーサーの詐欺師コンビは、通りすがりの男から金を騙し取る。ところがその男はマフィアの手下で、賭博の上がりを運んでいる途中だった。マフィアのボスは激怒し、ルーサーは殺されてしまう。相棒の復讐を誓ったフッカーは、ベテラン賭博師でルーサーの友人ゴンドルフに協力を求める。ゴンドルフは仲間を集め詐欺のプロジェクト・チームを結成、マフィアを破産させる大掛かりな詐欺を仕掛ける。

引用:洋画専門チャンネル ザ・シネマ(https://www.thecinema.jp/program/01441)



◆見どころポイント◆


①完璧に練り上げられた脚本とプロット

 本作最大の特徴は、二転三転する筋書きにあります。
 物語は「ブック」と呼ばれる6つの幕に分かれ、章ごとに物語が丁寧に進行します。

 観客は詐欺師たちの視点から計画の全貌を追いかけつつ、実際には何重にも企んだ仕掛けが巡らされており、登場人物だけでなく観ている側も巧妙に騙されます。

 警察、FBI、ギャング…と関係者が錯綜し、誰が味方で誰が敵か分からなくなる絶妙なバランスと、計画が成功する確信が持てないリアリズムが見事です。

 また、サスペンスとユーモアが巧みに織り交ぜられている点も秀逸です。トリックや心理戦だけでなく、時折垣間見える軽妙なやりとりやユーモラスなシーンが、ハードな題材に柔らかさと人間味を加えています。


②豪華キャストとキャラクターの魅力

 主演のポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの名コンビが作品の柱です。
 先輩詐欺師ゴンドーフ役のニューマンは、余裕と機転に溢れた人物像を見事に体現。一方、若く熱いフッカー役を演じるレッドフォードは、復讐心や不安、揺れる心情を自然に演じきりました。この二人の絶妙な掛け合いが、物語をより引き締まったものにしています。

 また、冷酷な悪役ロネガンも強い存在感を放っています。彼の猜疑心の深さや怒りの表現、「決して騙されない男」が徐々に“罠”に絡め取られていく流れは、物語に緊張感を与え続けます。

 脇を固める詐欺集団のメンバーも個性豊かで、誰が裏切るか分からないスリルを醸し出しています。“どの登場人物も皆、役割を持っている”という格言がまさに体現されており、この映画特有のリアルさを生み出しています。


③ 映像美・音楽・時代考証の完成度

 1930年代のアメリカを徹底的に再現した美術と衣装はこの映画の大きな魅力です。
 レトロな街並みやノミ屋のインテリア、スーツや帽子など服飾に至るまで、細部まで手を抜かず時代の雰囲気を完璧に演出しています。

 また、スコット・ジョプリン作曲「ジ・エンターテイナー」に代表されるラグタイム音楽の使い方が秀逸です。「ジ・エンターテイナー」は皆さんもどこかで聞いたことがあるはず。
 軽快で洒脱なピアノ曲が、サスペンスや緊迫感の中に独特のリズムと浮遊感を持ち込み、観客をその時代と物語の中に自然と誘い込みます。この音楽は映画自体のイメージともなり、印象深いものになっています。

 さらに、「幕ごとに変わるタイトルカード」など、絵本やコミックのページをめくるような演出も新鮮です。これらの要素が融合し、映画全体が一つの大がかりな“ショー”として成立しています。



まとめ

 『スティング』は、“誰が誰を騙しているのか”という緊張感と、“騙し合い”の快感、オシャレな雰囲気をあわせ持つエンターテインメントの傑作です。時を経ても古びない普遍性を持っていますが、観るたびに新しい発見があるのも本作の魅力です。

 それでは、映画とともに 素敵なラスク時間を

一覧に戻る